体を壊さず、生活を楽しみながら働けそう?
一般職に応募する女子学生の意識の変化はどうか。東京の共立女子大の就職進路課によると、短大生だけでなく4年制大学の女子学生にも一般職は人気がある。10年以上前は、総合職の方が「働く女」として格好がいい、という印象を持った学生が少なくなかったが、最近ではこだわらない学生が多い。転勤がないし、ノルマや責任もほどほどで、体を壊さず生活を楽しみながら働けそう、という感じだ。一般職の募集人員は、07年春より3割は増えそうだ。それでも人気が高いため、高倍率になりそうだ。
インターネットのあるブログでは、5月20日前後の書き込みで、一般職の試験を受けに行ったら「男子(学生)がいた」とか「意外とお嫁さん志向な子って多いっぽいよ」などといったコメントが寄せられている。
「ハナマルキャリアコンサルタント」の共同代表で、駒沢女子大で「キャリアプランニング」の講師も務める細田咲江さんによると、一般職を巡る意識は学生も企業も変わってきている。数年したら結婚して退社と考える、従来からいる層だけでなく、有名企業に入る入り口として一般職を使い、後の仕事ぶりで総合職に移ることを考える野心ある層まで女子学生も様々だ。企業も派遣・契約社員を使ってきた経験から、派遣社員などではできない仕事を一般職に要求しており、10年以上前の一般職とは求めるものが違ってきている。とは言え、企業が一般職募集に動き始めたのは、学生の意識の変化でも、求められる人材像の変化でもなく「やはり景気回復にある」。