「消えた年金」に国民の怒り 世論調査で内閣支持率急落

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参院選では年金問題が争点になる?

   さらに、日経は07年7月の参院選で重視する政策を複数回答で聞いた。最も多かったのは「年金・福祉などの社会保障政策」(56%)だった。安倍首相が重視すると表明している「憲法改正」は15%で7位。ここでも年金納付記録漏れ問題への厳しい視線が浮き彫りになっている。

   産経新聞は同日付けで、分析なしで「今週の世論調査から」の欄で内閣支持率を公表した。「支持する」は47.0%、「支持しない」は45.8%と「支持率」の方がわずかに高かった。前の週と比べると、支持はマイナス2.2ポイント、不支持はプラス3.6ポイントだった。毎日と日経とは異なり、支持が不支持を上回っているが、支持が減り、不支持が増える傾向は同様だった。

   各社の世論調査をどう分析するのか。J-CASTニュースの取材に対し、自民党の総裁・幹事長室は「年金記録漏れに対する安倍総理の指導力発揮の『催促』であると受け止める。安倍総理の指示・決意を政府与党でしっかりと受け止めて、国民の年金に対する安心と信頼の回復に取り組んでまいりたい」と文書で回答を寄せた。

   また、民主党の広報委員長、千葉景子・参院議員は「個人的な感想」と断った上で、「消えた年金という生活に直結する問題が、自分の問題として現実味を増し、政府の無責任さへの国民の側からの怒りが表に出た数字ではないか」と分析した。

   年金納付記録漏れ問題を巡っては、政府・与党は5年間の時効の停止や不明記録の全件調査などを打ち出した。5月27日には、安倍首相が自民党の中川秀直幹事長に関連議員立法を今国会に前倒しして提出するよう指示した。社会保険庁には、3月末までに「納付したはず」と約219万人が照会したが、2万人超が「記録が見当たらない」と却下されている。領収書が残っていないことが、却下される主な理由だ。

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