松岡大臣かばう首相答弁を「壊れたレコード」
「言を左右して説明を拒み続ける閣僚と、その閣僚をかばう首相の態度は、国民の目にどう映るだろうか。政治不信の加速が心配だ」(西日本新聞)
「松岡利勝農相には、閣僚でありながら国民に対する説明責任を果たすつもりは毛頭ないことが分かった」(宮崎日日新聞)
中日新聞の社説では、もっと厳しい言葉が使われている。「松岡農相 かばう首相の見苦しさ」という見出しを掲げ、松岡氏の答弁を「厚顔無恥」、首相答弁を「壊れたレコード」と断じている。
朝日新聞は、安倍首相が政治資金規正法の改正を進めようとしていることについて、社説で
「首相はまだ問題の核心が分かっていないようだ。『やるべきこと』は最初からはっきりしているではないか。松岡氏の首に縄をつけてでもきちんと説明させることなのだ」
と「やることの順序が違う」と批判。「天声人語」では、
「質問を聞く首相はしきりにまばたきし、黒目が定まらないようにも見えた。正直な人である。ぶぜんと、開き直ったかのような松岡氏とは対照的だ。法律を盾に説明責任から逃げ回る姿は醜悪だが、本当は首相も恥ずかしいのだと、せめて思いたい」
と、猛烈に首相の姿勢を皮肉っている。
もっとも、連日政権批判を繰り広げている「日刊ゲンダイ」は、もっと過激で、安倍首相が民主党の小沢代表の資金管理団体が不動産を所有していたことを指摘、「反撃」に転じようとしたことを、
「疑惑大臣の責任については逃げの一手のクセに、野党批判になると能弁になる。安倍という男の下劣な品性が割れた瞬間だった」
とバッサリ。さらに、
「安倍は歴代首相に比べて、度量、風格が決定的に劣る。何よりも頭が悪すぎる。できそこないのボンクラだ」
と、口を極めてののしっている。
これだけの批判をあびても、辞任しなくてすむ閣僚は戦後の歴史でもめったにない。