ヒロスエ母校「品女」 ユニーク教育でグミ開発 

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   女優の広末涼子さんの母校・品川女子学院(東京都品川区)と常盤薬品工業が、眠気を覚ますグミ「起(き)まずいじゃん」を共同開発し、2007年4月23日に発売した。名前は、コーヒーミント味のグミが「不味い(まずい)じゃん」という正直な感想と、「授業中は『起』きてないと『まずいじゃん』」をかけ合わせたダジャレだ。品女生徒の柔軟な発想でユニークな名前の商品に仕上がり、売り上げも上々だとか。その裏には、この学校のユニークな教育コンセプトがあった。

開発商品を「まずい」と言い切る発想

「何でもはっきり言っちゃう大きい口」をパッケージにデザインした
「何でもはっきり言っちゃう大きい口」をパッケージにデザインした

   このグミは本当に不味いのか。J-CASTニュースが常盤薬品にたずねると、

「後味スッキリのコーヒー味という感じで、そんなにまずくはないですよ」

と苦笑いして答えた。

   品女中等部の生徒には、普段口にする果汁のグミと違って、おそらく微妙な味だったのだろう。それを「まずい」と言い切ってしまう品女たちの発想を、同社はけっこう気に入っているみたいだ。「まずい」とあえて言った方が商品のインパクトも出る。

   この発想がウケたのか、同社HPによるとサプリメント部門での売り上げ1位(07年5月16日時点)。最初はネット販売だけだったが、今では東京都内大手のドラッグストアでも販売されており、好評だそうだ。

   このグミの開発は品女中等部3年生の総合学習として教員たちが企画し、開発に生徒が参加した。

   同校広報部長は、

「総合学習を通じて生徒たちが『働くこと』を学び、将来を考えるきっかけになれば」

と話す。

   月に1度は常盤薬品の商品プランナーやデザイナー、博報堂出身のクリエイティブディレクターなど、第一線で働く人による授業が行われ、生徒たちは「商品開発とは何か」を学んだ。その上で、ネーミングやパッケージデザイン、CM制作にいたるまで、5クラス212名全ての生徒が関わった。授業は06年6月から07年2月までの9か月間行われた。

   品女ではグミだけでなく、これまでにも地元の弁当屋と企画して駅弁を商品化したり、夏服に合う靴下を企業と共同で開発したりしている。商品アイデアが生まれるきっかけは、文化祭や生徒会の活動などさまざまだ。

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