「書面で謝罪を行うように求めます」
このように、現職の「重鎮」がこれだけの辛辣な政権批判をするのも異例だが、これに対する大学側の反応も異例だった。「週刊朝日」によると、杉浦氏の論文に対して、弁護士と連名の内容証明郵便が送られて来たのだという。そして、
「7日以内に、書面で謝罪を行うように求めます」
と書いてあったのだという。この内容だけをみると当局による「恫喝」と見られても仕方がなく、実際、杉浦教授も週刊朝日で
「現執行部には批判をまったく許さないところがあるんですよ」
と憤っている。 この異例の措置が行われた経緯について、J-CASTニュースでは慶應義塾に書面で質問したが、
「ご質問については、お答えいたしかねます。悪しからずご了承ください」
の回答が広報室からファクスで送られてくるのみだった。
ちなみに、週刊朝日によると、07年2月以降、現政権を批判する「秘密報告書」なるものが出回っており、全64ページに製本されているという。さらに、執筆者は同大学の本拠地である三田キャンパス以外にも、日吉やSFCなど、全塾に散らばっているのだという。鳥居氏に続き、2代連続で「塾長失脚」ということになってしまうのだろうか。