「ドシっとした独特のコクのある甘さ」
JA西都のHP上で、マンゴーの収穫方法が紹介されている
栽培方法が手間ひまかかるから完熟マンゴーは高い。ただ、東国原知事が言った「木に1個2個」は誤りで、1本の枝に1個か2個が正しい。とことん甘いマンゴーを作るために、1枝につき1個か2個、最も形の良い花を残して他を摘んでしまう。だから1本の木で幼木なら10個未満、成木なら50個前後しか実を結ばない。
収穫にも手間がかかる。県内有数の産地を管轄するJA西都によると、以前は桃やぶどうの栽培のように果実に紙袋をかぶせていたが、これだと完熟の度合いがわかりづらく、木から落ちてしまうマンゴーが続出。
「なんとか無傷で木から落ちたマンゴーを収穫できないか」
こうして、マンゴーをネットで包み、その端を木に結び、完熟して木から落ちたマンゴーをキャッチする収穫方法が生まれた。これは宮崎がルーツだ。ちなみに、国産マンゴー出荷量1位の沖縄では、気温が高いため完熟が早く、ハサミでカットして収穫するのが一般的とのこと。
では、丹精こめて作られたこのマンゴー、どんな味がするのだろう。宮崎県農産園芸課によれば、
「輸入された外国産のマンゴーを食べ慣れた人は、驚くと思います。船で1か月前後かけて運ばれたものと違って、木にぶら下がったまま完熟したマンゴーは、果肉が柔かくて果汁の多く、外国産のものとは『根本的に』違います。ドシっとした独特のコクのある甘さはたとえようがない」
だそうだ。ちなみに、07年5月10日放送のTBS「みのもんたの朝ズバッ!」で、蓮見アナウンサーは宮崎県産の完熟マンゴーを、
「宮崎の親善大使でもなんでもありませんが、ものすっごくおいしいんですよ。『桃のような感触』です」
と興奮気味に、わかるようなわからない表現でリポートした。