「護憲派の大学生」は「筋金入りの活動家」だった
翌5月3日の特集では、論客を呼んでスタジオで議論する、という内容だったのだが、VTRに出てきた女子大生の「素性」が話題となった。VTR中で
「戦争はしない、っていうのが自分の中で誇らしい」
などと語り、いわば「護憲派の大学生」といった位置づけでの紹介のされ方だったが、実際は、そんな生やさしいものではなかったのだ。
この女子大生が国会前で「活動」する様子がユーチューブにアップロードされ、注目を浴びているのだ。アクセス数は5万を超えている。教育基本法の改正案が国会で「強行採決」されたことに抗議する内容で、このように泣き叫ぶ様子が映っている。
「こんな意味のない国会なんて、なくなってしまえばいい!!絶対に許さない!!!」
06年12月には「オーマイニュース」が、この女子大生のことを「自分自身が問題に思うことが国会で審議されるたびに京都から駆けつける」と紹介。取材に対して
「教育基本法改正は自民党の新憲法草案に基づいたものだと思います。私はこれに従う必要はないと思い、ここに来て抗議活動をしています」
と話している。教育基本法の改正を糸口に改憲への動きが進むのではないか、と懸念する声を紹介している訳だ。これでは、「筋金入りの活動家」と呼ばれても仕方のない状況だ。
もっとも今回は、これまでに同局が指摘されてきたような「やらせ」「捏造」ではなさそうだが、番組の制作意図について、TBS広報部に念のため確認の電話をしてみた。ただ、「現在担当者がいない」とのことで、回答は得られなかった。