急速に普及する在宅勤務制度 松下が今春、3万人対象に実施

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部下を置いておきたい上司が最大の抵抗勢力

   同協会では「制度だけ導入しても、企業文化を変えないと絵に描いた餅になる」と指摘する。個人個人の仕事の分担が明確に決まっている欧米と違い、日本企業は個人の仕事の範囲があいまい。「とかく目の届く範囲に部下を置いておきたいと思う上司が最大の抵抗勢力」(同協会)だという。

   実は松下も00年から育児・介護目的に限った在宅勤務制度があったが、ほとんど活用されなかった。一部の人の特権的な制度になってしまい、積極的に取得できる雰囲気でなかったからだ。松下の今回の制度は、中村邦夫会長肝いりの制度。

「多様化する顧客ニーズに応えるためには、いろんな価値観を持った人材を取り込むことが大切。会社にいることが頑張っていること、という従来の勤労文化を壊さないと、優秀な若手は採用できない」(同社)

という狙いだ。大坪文雄社長も幹部を集めた席で、ことあるごとに多様な働き方の意義を強調し、取得を勧めている。「在宅勤務が成功するにはトップの強い意志が不可欠」(同社)のようだ。

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