求められるのは「専門性やマネジメント能力」
「新卒や第2新卒を増やしてみたものの、彼らを指導するリーダー的層が薄い社が多い」というのが背景の一つと分析する。団塊ジュニア世代と言われる35歳前後の人たちが新卒のころは「就職氷河期」だったため、その世代の社員数に「手薄感がある」というのだ。団塊世代の大量退職が始まる「2007年問題」も新卒や第2新卒の若手では補えない問題を企業へつきつける。
しかし、だれでも「売り手市場」なのか。
「IT関連業界だと35歳過ぎでの求人は皆無に等しいです」「よく35歳限界説という言葉を耳にしますが、まだ2年あるというべきか、もう2年しかないというべきか」。あるブログの4月の書き込みだ。限界説を強く意識した「会話」が交わされている。就職・転職活動の指導に当たっているという人が「35歳限界説の真偽のほどですが、これは概ね事実です」と解説する2月末のブログもある。
35歳超の人材に求められるのは、「専門性やマネジメント能力」で、「企業はいくら手薄感を持っていても、要求する水準を下げる気はありません」。前出のインテリジェンスはこうくぎを刺す。逆に言えば「売り」がある人にとっては、「35歳限界説」は揺らぎつつある。