「有名人の近況報道しないのは週刊誌ジャーナリズムの死」
しかし、週刊誌の報道には、大衆の知りたいニーズに応える、悪く言えば「興味本位」がつきまとう。読者もそれを期待している面もある。週刊誌業界ではどう受け止められているのだろうか。
週刊朝日の山口一臣編集長はJ-CASTニュースに対し、
「今回の件で、違法判決が出たからといって、有名人の近況報道をしないと言うのは週刊誌ジャーナリズムの死に値すると思う。基本的に、知りえたことを読者に伝えるというのが基本的な姿勢であり、訴訟のリスクがあっても伝えなくてはいけないときがある。そいった意味で、読者のニーズがある限り、メディアの責任は安易に放棄できない」
と語る。そして、「あの人が今」といった記事が週刊誌のおなじみの記事であると踏まえたうえで、そういった記事について次のように述べる。
「何故そういった記事が週刊誌で『古典的』な情報かといえば、大衆の興味関心があるから。しかし、現役の有名人は、ある意味でプライバシーを売り物しながら活動しているが、引退している以上、安易に一般人のプライバシーを暴いてはならない、という拮抗がある。元タレントと一般の市井人の境目はグレーゾーンで、個別に判断するしかない。伝える側のスタンスが問われている面もあるのかもしれない」