「山口県民には違和感を持つ人もいるかも」
一方の山口県側の反応はどうか。2006年9月に発足した「長州と会津の友好を考える会」の山本貞寿代表(68)。20年以上地元の萩市で友好活動に取り組み、今回全県組織にした。「ほう、そんな発言をしましたか」。山本さんは安倍首相発言を知らなかった。山本さんは長年会津若松市へ通い、「友人も何人もできた」と話すが「今でも基本的に厳しい態度の人は多い」と肌で感じている。一方で「これまで私は謝罪とか和解とかは口に出していない」ともいう。「互いに悪いところを言い募るのではなく、良かったところをもっと見てほしい」と活動を進め、少しずつではあるが理解の広がりを感じるという。
山本さんは安倍首相発言について、「戊辰戦争だけでなく、その後の歴史を含めどこまでご存知でそういう発言をされたのかな、とは思う」という。自身は批判的な気持ちはないというが、「(山口)県民の中には違和感を持つ人もいるかもしれませんね」と話した。なかなか歴史を語り考えるのは難しい問題のようだ。