給食費3ヶ月滞納すると翌月から給食停止
実はこの「連帯保証人付き確約書」を導入するのは、宇都宮市が初めてではない。長野県伊那市は06年度から同様の試みを行っている。07年2月8日の日経新聞によると、06年3月時点で220万円の不払いを抱えていたものが、07年1月には200万円にまで減少しているといい、ある程度の効果は上げているようだ。
その他の「強硬策」としては、千葉県大網白里町が「給食費を3ヶ月滞納すると翌月から給食停止」との方針を打ち出しているほか、北海道根室市は06年7月、未納を続ける3世帯を相手に給食費支払いを求め提訴。広島県呉市に至っては、簡易裁判所による給食費の支払い督促に応じなかった保護者に対して強制執行で給料を差し押さえ、計34万円の回収に成功したという。
その一方で、「強硬策」で子どもが傷つく、という実態も明らかになりつつある。
鹿児島県教職員組合が07年2月に発表した「教育白書」では、給食費滞納にからんで、各家庭に支払い催促をしている現場教師のこんな声も明らかにしている。
「前年度、未払いの家庭に卒業アルバムを渡さなかった。(学校の方針で)子どもの責任ではないので、かわいそうだったが、仕方がなかった」
「子ども同士でも未納の問題が話題になり『給食どろぼう、食い逃げ』等、いじめの原因のひとつになっていた。担任は日々徴収の為に家庭訪問をすることに疲れていた」