1本150円のボトルコーヒーを25円で仕入れ
一方、読売新聞の「食の裏側」という連載に、「缶コーヒー10円。味も品質も変らないのに」(07年3月27日付け)という記事が掲載された。大阪市内の不動産業会社社長が設置している自販機10円で売っているのだという。社長は小売価格が150円するアルミ製ボトル入りコーヒーを1本25円で卸売業者から仕入れた。それがなぜ10円になったのか。安く仕入れることができたのは賞味期限が迫っていたからで、実は賞味期限6日前までは50円で売られていた。それが30円になり、期限切れまで残り2日でついに10円になったのだ。賞味期限を過ぎて売るわけにはいかないからだ。
読売新聞は記事の最後に「味も品質も変わらないのに。おかしな世の中だ」という不動産会社社長のコメントを載せている。
「10円コーヒー」でネット検索すると、この大阪の事例の他、「東千葉駅付近の自販機で売られていると」書いているブログがあった。こうした商法、全国的に広がっているのは間違いないようだ。
激安自販機って、何か問題にならないのだろうか。日本自動販売協会はJ-CASTニュースの取材にこう答えた。
「問題があると思いますよ。正常な競争にならないとも言えるわけですから。ただし、公正取引委員会がどう出るか、とういうのもあります。協会としては価格をこうしなさい、とは言えませんし、今は見守っているしかないんです」