「酒かす汁では酔っぱらわない」と断言
だが、同商店では、「酒かす汁では酔っぱらわない」と断言する。
「いえ、そんな(酒かす汁で検問に引っかかる)ことは考えられないと思います。酒かす汁は、酒かすや、こんにゃくなどの材料を10分間煮立てて作ります。アルコールの沸点は70度で、水の沸点は100度。煮立てている間に、ほとんどのアルコール分は飛んでしまい、0.01%ぐらいしか残りません。よっぽどの特異体質でない限り、酔っぱらうことはないと思います」
つまり、「下戸や未成年でも美味しく食べられる」という訳だ。
一方の市教委教職員課は
「(規定値を超えたアルコールの)数値が現に出ているのと、それを報告しなかったことから処分を行った訳ですが、(飲酒はしていないという)本人の主張を信用せざるを得ません。本人と食事をしていた友人の教員も『酒かす汁は食べさせたが、アルコール類は出していない』と言っていますし」
と、「酒かす汁を食べただけ」という主張を受け入れざるを得ない、という立場だ。
ちなみに、神戸市は06年9月26日から「職員による飲酒運転は原則懲戒免職」という指針を打ち出している。だが、この教諭が摘発されたのは、その直前の9月15日だったため、懲戒免職は免れた。本来ならば停職6ヶ月の処分が明ければ現場に復帰するはずだが、この教諭はすでに退職願を提出し、3月26日に受理されている。