酒かす汁2杯食べて 「飲酒運転検挙」の真相

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   酒かす汁を食べた神戸市の小学校教員が、酒気帯び運転で摘発された。本人は「酒は飲んでいない」と主張しているという。「奈良漬を食べて酔っぱらった」という話は時々聞くが、かす汁を食べて酔っぱらうということはありえるのか。

   神戸市教育委員会は2007年3月26日、酒気帯び運転で摘発されていたにもからわらず上司に報告をしなかったなどとして、同市西区の市立小学校に勤務する男性教諭(52)を、停職6ヶ月の懲戒処分にした、と発表した。

酒気帯び運転で罰金20万円を報告せずに処分

汁物を食べると酔っぱらう?!
汁物を食べると酔っぱらう?!

   公務員の飲酒運転が相次ぎ、厳罰化が進む中、今回のケースで珍しいのは、この教諭が飲酒を否定し「酒かす汁を2杯食べただけ」と主張していることだ。

   神戸市教育委員会教職員課によると、この教諭は06年9月15日夜、友人の教員宅で食事をし、酒かす汁を2杯食べた。その約2時間後に車で帰宅している途中に検問を受け、呼気1リットル中0.15ミリグラムのアルコールが検出された。道交法違反(酒気帯び運転)容疑で書類送検され、神戸簡裁で罰金20万円の略式命令を受けた。

   しかし、この教諭はこの事実を上司には報告せず、06年10月に外部から勤務校に通報があり発覚。校内調査に対しては摘発の事実を認めなかったが、市教委が事情聴取に乗り出して初めて認めたという。本人は「酒かす汁で処分されるのが納得できなかった」などと話しているという。

   日本酒を作る際は、米を蒸したものに麹などを加え、発酵させる。これを搾った液が日本酒で、その残りが「酒かす」だ。教諭は、これが原因で規定を超えるアルコールが検問時に検出された、と主張しているのだ。確かに、神戸で酒かすを扱う老舗の「小林春吉商店」によると、酒かすは8~9%のアルコール分を含むという。

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