正確に比較したわけではないだろうが、女子高校生のスカートの丈が日本一短いのは新潟だそうだ。写真週刊誌が「東京より5センチ短い」と報じたりして問題化し、新潟県上越市では青少年問題協議会という組織が、2年にわたり「スカート丈」について真面目に議論している。とはいえ、結論は出ず、事実上「放任」状態が続いている。
短い「スカート」禁止はイジメにつながる??
2007年3月6日も上越市青少年問題協議会では「スカート丈」問題が議論された。この組織は、教育委員会のメンバーや地元識者で構成されているもので、この日は06年度末の総括として行われた。話された中身はなんだったのか、J-CASTニュースは事務局の上越市教育委員会生涯学習推進課にたずねた。
女子高生のスカート丈が短いと、身体を冷やし、「母性」はだいじょうぶかと心配する声や、「防犯面」を危惧する意見が出たという。
一方で、短いスカート丈は全国的な流行や、「仲間意識」の現れだとして、簡単に対処できる問題でないとする見方もあった。短いスカート丈を悪い、として禁止した場合、仲間の中で「適正な」長さに戻す人と、短いままの人がでてくる。すると、「適正な」長さに直した人を仲間はずれにしたり、イジメたりする要因につながるのではないか。だから、禁止は無理とする意見もあった。
後者の意見が多いらしく、「市として思い切った対応ができない」と市では説明する。
「一概にどのくらい短いかとは言えない」
同課に、市内の女子高生の「スカート丈」は本当に短いのかどうかたずねると、
「委員の共通認識として、街でみかける女子生徒のスカート丈は短い、という意識はある。しかし、一概にどのくらい短いかとは言えないし、具体的に口にする委員もいなかった」
という答えが返ってきた。
つまり、実情ははっきりせず、写真週刊誌が報じた「スカート丈」は問題視し、一方で「放任」しながらも、議論は続けている。なんとも珍妙な会議なのだ。