公費負担の海外視察自粛に追い込まれる
共産党は2月9日に会見を開きこの事実を公表、「今こそ海外視察をやめるべき」と主張した。
一方の公明党側は3月2日になって、市議会議長宛の「これ(当初提出した報告書)を撤回の上、別紙の通り再提出いたします」という文面とともに、報告書を、提出から1年以上経ってから差し替えた。
当初は24ページあった報告書だが、「新バージョン」では、大幅減の15ページ。「下記を参考としたので引用紹介しておきます」といった記述が3箇所に加わり、引用箇所にはアンダーラインが引かれた。「旧バージョン」では「8割が他からの転載」とされたが、「新バージョン」でも、15ページ中、少なくとも3ページ分の文章にアンダーラインが引かれている。
共産党から噛みつかれている公明党側の言い分はどうなのだろうか。問題の報告書に名前を連ねている中原貢・福岡市議会議員は、J-CASTニュースの取材に対して公明党福岡県本部を通じてコメントを寄せ、
「どこからの出典か十分に網羅していなかったので、引用を付けた形にして提出し直した。その際に見直しをして、不要と思われるところを簡潔にした」
と、「新バージョン」では量が減っている理由を説明している。その一方で、
「政務調査費の問題など、税金の無駄遣いについて指摘する声が高まっており、海外視察自体は悪いことではないが、公明党福岡市議団として、今後一切公費負担の海外視察は行わない」
と、批判を受けて海外視察の自粛に追い込まれたことを示唆している。