「ブーメラン現象」に取り付かれた 民主党のふがいなさ

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ブーメランが戻ってきた打撃は野党のほうが大きい

   朝日新聞のコラムニスト・早野透さんは、当時連載されていた政治コラム「ポリティカにっぽん」で、この騒動を、このように評している。

「それにしてもあれほど『未納三兄弟』を責め立てた菅直人民主党代表の年金未納は、いかにもブラックユーモアだった。苦い笑いがこみあげる。(略) 菅さんの場合は自分の投げたブーメランが戻ってきて自分を撃つことになる。無念な辞任というべきである」

   どうやら、当時から「ブーメラン現象」という発想はあったようだ。

   今回の「ブーメラン現象」を受けて、民主党のふがいなさを指摘する声が相次いでいる。

   テレビ朝日が07年3月14日に放送した「やじうまプラス」では、同局コメンテーターの三反園訓(みたぞの・さとし)さんは、こう苦言を呈している。

「与党と野党に同じ事が起こったときにどちらが打撃が大きいかというと、それは野党なんですよ。追及できなくなる訳ですから。だから、健全な民主主義っていうのは、野党が与党を厳しく追及して、それに時の内閣が耐えられるか。この過程に意味があるんですよ。それができないとなると、野党じゃない訳ですよね」

   毎日新聞も、同日の社説で、同様の主張をしている。

「中井氏は『領収書もある』と話しており、それを公表しきっちり説明する必要がある。民主党は追及が腰砕けになったら、批判は自らに向けられることを肝に銘じるべきだ」
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