旧日本軍の「従軍慰安婦」をめぐって、米韓メディアなどが安倍晋三首相などに対して批判的な論調を繰り返すなか、ネット上では「謝罪すべきでない」などとする意見が圧倒的だ。日本メディアが実施したインターネットアンケートでも「(旧日本軍の関与を認めて謝罪した)河野談話を見直すべき」との意見が圧倒的多数だった。
「河野談話」を「見直すべきだ」が85.5%
ネットアンケートでは「河野談話を見直すべき」とする意見が圧倒的だった
ニュースサイトBNNは「従軍慰安婦問題」について07年3月5日~11日にかけてネットアンケートをした。それによると、従軍慰安婦問題で旧日本軍の関与を認めて謝罪した「河野談話」を「見直すべきだ」とする意見が8割を超えた。
アンケートに参加した9,758人中、「見直しが必要」としたのは8,342票で全体の85.5%。「河野談話は堅持すべき」とする11.4%を圧倒した。
安倍首相は07年3月5日の参議院予算委員会で、日本政府に謝罪を求める決議案が米下院に提案されている問題に触れ、「官憲が家に押し入って誘拐するかのように連れ去ったという意味での強制性はなかった」「我々が謝罪することはない」などと発言。しかし、11日には一転して「河野談話を継承する」との立場を強調した。
しかし、米韓のメディアは安倍首相批判を続け、3月12日の朝鮮新報は、「慰安所の中で行われていたのは、売春ではなく連続レイプだった」「政府の公式的なやり方で十分な補償を行うべきである」などとするニューヨークタイムズの社説を紹介。13日のボストン・ヘラルド紙では、「誤りを認め、責任を受け入れ、遺憾の意を表することこそ尊厳の目印になる」などと評し、さらに、同日のウォールストリートジャーナルでも、「ナチス強制収容所の犠牲者と異なり、従軍慰安婦は正式な賠償金を一度も受けたことがない」などとして謝罪を促す記事を掲載した。