ビール業界に大異変 サッポロビール1人勝ちの真相

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「これまでは市場の動きに追いついていなかった」

   応援買いでないとすると何なのか。同社広報は、反省も交え、こう分析する。

「プレミアムビールと、ビールテイストの第三のビールの市場が拡大していて、そこに力を注いだ結果です。これまでは市場の動きに追いついていなかったんです」

   同社の第三のビール「ドラフトワン」は業界2位のシェアを誇るが、05年に1,985万ケース出荷したのに対し、06年は1,464万ケースに落ち込んだ。客が「よりビールに近い味」を求めるようになったからで、そうした新商品の開発が遅れていた。満を持して出したのが「うまい生」だったというわけだ。また、価格が高めの「プレミアムビール」の売れ行きが06年から非常に好調で、それに合わせる形で、既存の「エビス」ブランドも強力にアピールした。その結果「エビス」ブランド単体は07年2月で同10%増。同1月~3月上旬では同20%増を記録している。

   同社のビール系飲料の出荷量が前年を上回ったのは実に10ヶ月ぶり。同社広報は、

「長いトンネルを越えました」

   と話し、快進撃はまだ続くと言いたげだった。

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