「つけ麺」の元祖といわれる東池袋の「大勝軒」が07年3月20日に閉店する。都の再開発事業で立ち退くことになったからだ。一方、公式HPともいえる「山岸 大勝軒」を見ると、いったん閉店した後、再開を匂わす文面が掲載されていて、ファンの間ではちょっとした話題になっている。
社長は「もうやらない」と伝える
「山岸 大勝軒」HPに書かれた東池袋「大勝軒」閉店の知らせ
45年もの歴史を持つ老舗は、日本一行列のできるラーメン店ともいわれ、熱狂的なファンを抱えていた。「山岸 大勝軒」HP上には、東池袋「大勝軒」が閉店するとした上で、
「しばらくご不自由をお掛け致しますが、その間は『南池袋大勝軒』をご利用ください」
と山岸一雄社長の名で書き込まれている。
「しばらく」の「ご不自由」を我慢すれば、東池袋「大勝軒」は復活するのだろうかと店に直接たずねてみると、東池袋店の店長は
「(山岸社長は)もうやらない」
と周囲に伝えている、とJ-CASTニュースに答えた。
「内部」で思惑が交錯、再開の行方は?
「山岸 大勝軒」HPには、創業の詳細や古い写真などがアップされていて、東池袋「大勝軒」の歩んできた道や、店のこだわりがわかるようになっている。
「大勝軒」には直営店やフランチャイズの区別はなく、山岸社長から味を受け継いだ店はみな「大勝軒」と名乗っており、その数100軒ほど。ただ、この中で、「東池袋」「南池袋」「滝野川」3店舗だけがHPに載っている。
「閉店」通知の意味や、3店舗のみが紹介されていることについて、J-CASTニュースは複数の関係者に話を聞いた。すると、HPの制作は「滝野川店」と「南池袋店」が独自に行い、東池袋店閉店後に再開を匂わす文言も、この「滝野川店+南池袋店」によるものだということがわかった。しかも、実際に「滝野川店+南池袋店」は東池袋店の再開を進めているという話をするスタッフもいた。
一方本店である「東池袋店」には、独自に再興を進めたいという思いもあるという話もあり、「東池袋店」と「滝野川店+南池袋店」の間はどうもしっくりいっていないようで、真相は「藪の中」だ。