購入した土地を貸し出し、億万長者に
一方で、低価格で購入した土地を魅力的な街にして貸し出し、セカンドライフ内で億万長者になった人もいるようだ。実際にセカンドライフ内では、アバター用の衣服や土地などが売られ、セカンドライフ内での経済活動も盛んだ。
07年3月6日付の「日刊ゲンダイ」もセカンドライフを紹介。「パソコンに向かっていれば仮想社会だけで収入が得られるため、現実社会に対応できないニートが逃げ込み、ますます社会復帰できないケースが増える事態も想定される」などのITジャーナリストのコメントを紹介し、「とんでもない世の中になってしまった」と評している。
実際に、セカンドライフ内の仮想通貨は、現金で購入できるほか、米ドルに換金できる。これがセカンドライフ内での経済活動を活発にさせる一因にもなっているようだが、一方で米国ではこの仮想通貨による収入に対する課税ルールについても検討がなされているなど、もはやバーチャル世界だけの閉じた空間ではなくなっている面もある。
セカンドライフのなかにはカジノで一儲けする人もいるようで、実際にスロットマシーンなどを備えたカジノがセカンドライフに多数存在しているが、こちらのほうは日本の法律上問題がないとは言い切れないようだ。オンラインゲームの仮想通貨をめぐるトラブルなどに詳しい落合洋司弁護士は次のように語る。
「賭けているものがバーチャルマネーであっても換金の可能性があるわけだから、刑法上『財物』に当たる可能性があり、賭けて遊ぶ行為は賭博罪あるいは常習賭博罪に当たる可能性がある。(警察が)捜査しづらいという点もあるが捜査できないことはない。オンラインカジノで摘発された例もあり、セカンドライフのなかとは言え、同じことが当てはまるわけで、利用者はリスクがあることを十分にわきまえる必要がある」