改革を進め、業績は「V字回復」
森本氏は(1)基本的に1つのレベルに合わせていた教材を、レベル別・進路別に展開するようにする(2)これまで郵送のみだった「進研ゼミ」の添削サービスをファクスやメールでも行う(3)ダイレクトメールを大量送付する広告戦略を、イベントを活用するなど多角化する、などの改革を進め、03年には160億円にまで落ち込んでいた経常利益を06年には約294億円にするなど、「V字回復」をもたらすという功績を残している。
確かに森本氏自身も、自身の業績については自信があったようで、「週刊新潮」に「不倫現場」の写真を撮られた後の同誌取材に、
「不徳の致すところですが、ここまで全身全霊かけて業績も回復させたのに、僕のことをそういうふうに見るなんて悲しいなあ」
と、自らの行為を悔やんでみせている。
ちなみに日経ビジネス06年6月27日号では、森本氏は
「よく言われることだが、上に立つ者ほど自分に厳しくあらねばならない。そして、それこそが企業全体の倫理観の維持につながっていくのだ」
とも語っている。