銀行が切り捨てる「両替」 参入したセブン&アイの計算

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「安価で提供、社会的意義ある」とTFS

   銀行や信用金庫が敬遠する両替業務に、しかも新会社を設立してまで注力していくことにTFSは、「釣り銭サービスを安価で提供することの社会的な意義は大きい」(広報担当者)と、公共性の高さを強調する。セブン&アイHDは傘下のセブン銀行で、安価なATMの開発で成果を上げていて、同社との協力による「安価な機械の開発とオペレーションのローコスト化で低廉なサービスは実現できる」と話す。
   実は、セブンイレブンでの両替サービスは「顧客ニーズなどを検証する目的」(同社広報)で、東京都内の5カ店で試行的に進めていた。そのひとつ、秋葉原北口店では紙幣5,000円、1,000円(10枚ごと)に50円の手数料が必要。包装硬貨500円、100円(いずれも50枚ごと=1本)で60円。10円(100枚ごと=2本)が50円、1円(100枚ごと=2本)が30円で、その界隈の信用金庫よりもやや割高の設定だ。
   ただ、同社は「試行店の手数料水準が、そのまま新会社で適用されるものではない」としている。
   最近はメガバンクで店舗閉鎖が相次いだり、ATMでの無人化が進み、近所に店舗がない地域もあるので、「商店等のニーズは少なくない」(東京都内の信金幹部)との見方はある。
   「セブンイレブンも小売業だから、小銭の扱いには頭を痛めていた。有効利用を考えてはいただろうし、その成果というか、苦肉の策なんじゃないの」(同氏)と、お手並み拝見といったところ。
   採算面について、セブン&アイHDは「1日、数十件程度の利用で採算ベースに乗る」と話している。

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