2006年大晦日に行われた格闘技イベント「K-1 Dynamite!!」で、体にクリームを塗るなどの反則行為を行ったとして無期限出場停止処分を受けた秋山成勲選手をめぐる動きが止まらない。日清食品がスポンサーを降りたのに続いて、資生堂が同選手のCM起用を断念した。これは、ネット社会での評判を企業が無視できない時代にきたことを示したものだ。
何もなければ、そのまま起用されていた
秋山選手が対戦した桜庭選手は、CMで元気な姿を見せている
資生堂は2007年2月21日、男性向け化粧品ブランド「ウーノ(uno)」から、全11品目11品種を発売した。同日CMの放映も開始され、チェ・ホンマン、タイガーマスクをはじめとする格闘家や、山崎邦正、アニマル浜口といったタレントなど、総勢19人が起用されている。CMはウェブサイトでも公開され、コミカルな演技を楽しむことができる。
起用された人数が「19」というのも、半端な数字だ。本来ならば、20人起用されるはずだったのが1人「脱落」し、19人となったことが、J-CASTニュースの取材でわかった。
J-CASTニュースでも既報のとおり、 秋山選手を追及するサイト「すっごい滑るよ!」にはアクセスが殺到。日清食品がスポンサーを降りたのを受けて、同サイトでは各スポンサーの動向が注目されており、「資生堂がCM中止」という情報も流れていた。
資生堂広報部は、J-CASTニュースの取材に対して、こう話す。
「06年10月に秋山選手の起用を決めていましたが、秋山選手が出場停止処分を受けたため、秋山選手側とも協議の上、起用しないことを決めました。何もなければ、そのまま起用されていたと思うのですが…」
起用断念は「Good Job」という声
同社によると、起用断念を決めたのは1月中旬。秋山選手に対する処分が決定したのが1月11日。比較的早い段階での決断だった、と同社はいっているわけだ。日清食品がスポンサーを降りた時には、ネット上には
「日清食品GJ!!(編注: Good Jobの略)」
「今日は日清のインスタント食品3個買ったきたぞ」
といった声があふれたが、今回の資生堂の対応についての反応が注目される。
ちなみに、現在起用されている出演者には、秋山選手が大晦日に対戦した桜庭和志選手も含まれており、元気な姿を見せている。