パソコン「買い替え」の時期を待つほかない
ただ、「今の不人気は当たり前」と見る人もいる。あるシステムエンジニアは次のように語る。
「ウィンドウズ2000・Meの時代はXPを後継OSとして待望していたこともあって人気だった。しかし、ビスタは『バージョンアップ』という概念では捉えられない、もはや別のOS。しかも、スペックが高すぎて、XPが入っている多くのPCに入れられない。すでに持っているPCでビスタにアップグレードする人が少ないのは当たり前だ」
マイクロソフト関係者も、個人ユーザーがビスタにアップグレードする人が少ないことを認めている。
「これまでバージョンアップを2年おきぐらいでやってきたが、ビスタ発売はXPから5年もかかった。はっきりいってPCごと買い換える人の方が(ビスタの場合)多いんでしょう」
さらには、ビスタ対応のドライバーの提供に各メーカーが出遅れていることも、これに追い討ちをかけているようだ。
ビスタが、ネット経由の動画視聴や 音楽配信、デジタルカメラの画像編集などなど、AV関連の機能面で大きな評価を得ているのは事実だが、ビスタ対応のパソコンが普及するのは「買い替え」の時期を待つほかないといった様子だ。