国内最大の外債ファンド「グロソブ」 資金流出止まらず

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   純資産残高が5兆5900億円の国内最大の外債ファンド「グローバル・ソブリン・オープン」の2007年1月の資金流出額が495億円となり、2カ月連続の資金流出となった。06年12月の流出額が225億円なので、1月は2.2倍増えたことになる。

1月24日の朝刊各紙には、「グロソブ」の全面広告が掲載されていた
1月24日の朝刊各紙には、「グロソブ」の全面広告が掲載されていた

   2月6日付の日本経済新聞は、「グロソブ 資金流出倍増」と伝えている。ファンドを運用する国際投信投資顧問は、J-CASTニュースの取材に「昨年12月の資金流出が約7年ぶりのことでした。解約額が契約額を上回ってはいますが、契約が止まってしまったわけではありません」と、状況を説明した。

   「グロソブ」は1997年に運用を開始。株式などに比べてリスクの低い外債等にしぼった運用で、投資信託の"入門"商品として取り扱いを増やしてきた。同社によると、130万~140万人が保有しているという。

流出の原因は、円安・ユーロ高など為替変動

   資金流出の原因は、最近の円安・ユーロ高傾向など為替変動の影響が大きい。円安に進んだことで、同商品の基準価格が8,100~8,200円の高値で推移しており、「価格の上昇によって、利益を確定しようという人が売りに出したようです」とみている。「グロソブ」は運用が始まって今年で10年になるが、株式投信や不動産投信(J-REIT)といったハイリスク・ハイリターン商品に、個人投資家の人気が集まりつつあるので、そういった商品に資金がシフトしていることもある。

   ただ、「ファンドの規模が5兆円以上もあるので、運用できなくなるわけではありません」と話す。ちなみに、「グロソブ」の基準価格が最安値をつけたのは、00年9月21日の6,485円で、当時は1ユーロ90円程度。6日の基準価格は8,077円だった。

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