「矛盾」や「誇張」がゾロゾロ
02年4月1日放送の「『自然塩』なら20gとっても大丈夫」とする特集において、被験者に自然塩を摂取させ血圧が下がったとする「実験」が紹介されたが、精製塩を摂取した被験者の比較実験を行っていないにもかかわらず、「自然塩なら減塩は必要ない」とした。
05年4月29日放送「プルーンは食物繊維が多い」とする特集では、プルーン100g中に7.2gと説明されたが、これはプルーンではなく、ドライプルーンの食物繊維量だった。
米飯について、04年3月8日放送の「怖い糖尿病にならないために」では、米の摂取量の減少が糖尿病の原因であるかのように指摘し、米飯の摂取の重要性を説いていたにもかかわらず、05年3月「冬の間に溜まった中性脂肪を上手に減らす方法」では、「ご飯を控えたほうがよい」と矛盾したアドバイスをした。
朝食の摂取についても、「軽く摂るのがよい」(02年4月22日)、「摂らない方がよい」(02年4月23日)「しっかり摂るのがよい」(02年7月1日)と、これまた矛盾したアドバイスをしている。
などなど、「おもいッきりテレビ」の「健康」情報にも問題はありそうだ。そして、さらに同教授は、04年3月8日放送「怖い糖尿病にならないために」で引用された学術論文の「改変」までなされていたと記事のなかで指摘する。
●「食後に大量のシナモンを摂取」が「食事に少量のシナモンを加える」に
●「アルコールを適度に飲む」が「アルコールを毎日、適度に飲む」に(しかも、みのもんたが「ビールが最高にいい」と発言)
●「マグネシウムを多く摂っている」が「ナッツ(マグネシウム)を多く摂っている」に
これが事実なら、みの氏の「データをそのまんま発表する」という姿勢からは程遠い内容だ。これについて、高橋教授は「『糖尿病になりたくなければ料理に少量のシナモンをふりかけ、毎日適量のビールを飲み、ナッツをつまみにするといい』という筋書きにしたいという意図が働いていたと思われても仕方ない」と指摘している。
高橋教授はJ-CASTニュースの取材に対し、
「タレントが2~3人以上参加する情報娯楽番組には必ず誇張が入る。こうした番組は、おもしろおかしく、真に受けないで、笑い飛ばしてもらえるといいと思う」
と答えている。