10月以降は買い控えも加わって深刻な売れ行き不振
調査会社BCNの調べによると、国内PC市場は06年2月以降、出荷金額で前年比10%を超えるマイナスが続き、10月以降は特に「ビスタ」発売待ちの買い控えも加わって、マイナス幅が25%以上に広がる深刻な売れ行き不振に陥っている。それだけにPCメーカーは「待ちに待った発売。市場活性化 につながる」(東芝・能仲久嗣常務)と期待の声が専らだ。
ただ、市場では発売待ちの深夜行列ができたウィンドウズ95や同98の時のような盛り上がりは乏しい。BCNの田中繁広取締役は「現在のXPからビスタ搭載のPCに買い換えてどういうメリットがあるか、消費者に浸透し切っていない。PC市場の低迷には薄型テレビなど他のデジタル家電に需要が流れている構造問題もある」と話す。
同日発表した主要メーカーのビスタ搭載PCの価格は、ビスタの性能を発揮するため半導体の搭載量を増やしたこともあって、ノート型の売れ筋モデルで19万円~19万5,000円程度と、従来より1万円程度高くなる見通しで、消費者がどう反応するか、注目される。