検察は、世間に悪印象を植え付けるためいろいろやる、という主張
こんな絶体絶命と思われる状況に対して、被告を支援する人々は、どう反論するのか。J-CASTニュースでもたびたび紹介してきた「植草一秀氏を支援するブログ」では、07年1月26日、1974年に発生した幼稚園児が死亡した事件「甲山事件」の、被告に無罪を言い渡した2次控訴審の判決(99年)を引用している。繊維鑑定では被告の犯行を立証できなかった、されたことが無罪判決の主な理由だ。この判決文では以下のように述べており、今回の公判で下着の繊維が証拠採用されなかった経緯と類似している。この判決を引用することで植草被告の無罪説をサポートしたい考えのようだ。
「ごくありふれた毛繊維であり、しかも数多く付着していたいろいろな繊維の中からわずか数本の付着繊維しか鑑定の対象として取り出されていない」
また、同ブログでは
「前回の公判の後流れたニュースでこぞって書いていた事を覚えていらっしゃいますか?下着の繊維の鑑定結果が証拠として出されると。耳目を集める表現ですね。でもそれは、昨日の公判でも鑑定書にすら採用されていないのです。(略)検察はその鑑定結果は証拠としては無理だとわかってたわけです。でも、世間に悪印象を付けるため鑑定結果が出てるんだ!と流させた」
と、検察とマスコミによる「印象操作」を、改めて非難している。 さらに、このブログには、植草被告自身が1月24日付けで
「偶然、周防正行監督作品『それでもボクはやっていない』が公開されましたが、痴漢冤罪事件の実情についての正しい理解が広く一般の人々に知られるようになることを期待しています」
とのメッセージを寄せるなど、半ば「準・公式サイト」と化している面も出てきている。