オーマイニュース(ohmyNews)の鳥越俊太郎編集長の「辞任」騒動をめぐって、当の鳥越編集長が動画で「辞任記事」を「ウソ」と言い、記事を書いた本人の周辺の人たちは「鳥越氏が記者を『恫喝した』」などと主張している。相変わらず泥仕合が続いているが、オーマイニュース側も「誤報だ」というだけで、それ以上の説明はしていない。
オーマイニュースは2007年1月23日、鳥越編集長の動画をサイトに掲載。最初は「ちょっと遅れましたけど」などと言い新年の挨拶を述べるが、鳥越編集長が辞任すると報じた「JANJAN」の記事について改めて「誤報」であるとの認識を示した。
「電話でのやりとりは間違いなく録音されている」
鳥越氏は「辞任」報道について改めて「これはウソ」と発言
「どこかのネットではですねぇ、私は解任されたとか、辞任したとかいう風に誤った情報が流れてますけど、これはウソです。私は編集長です。それだけ、ハッキリさせときます」
そして、同日、ジャーナリストの寺澤有氏のブログに、騒動の発端となったJANJANの記事を執筆した増田美智子記者が書いた原稿が掲載された。これは、JANJANで不採用となった原稿で、それには「鳥越編集長辞任」の一報があった後の13日に行われた増田記者と鳥越氏のやり取りとされるものが詳細に綴られている。それによれば、鳥越氏は13日に辞任するという発言はいっさいなかったと主張し、しまいには「だからインターネットはいつまでたっても信用されない」「訂正しないとあなたを訴える」と述べたという。
そして、増田記者は次のように述べている。
「鳥越氏は、先の電話取材で私が『13日に辞任するらしいが』と尋ねた際、それを否定したと主張する。そして、私に『え?13日?それ何?』と尋ねたと言う。だが、先の電話取材では鳥越氏からこのようなことは言われていない。13日辞任を否定する発言もいっさいなかった。鳥越氏が自らの発言をねつ造しているのだ」
鳥越氏が辞任すると答えたとする1月11日の電話取材の内容について、鳥越氏は全面にわたって嘘を嘘で塗り固める発言をし始めた。そう増田記者は言っているわけだ。
増田記者の記事を自身のブログに掲載した寺澤有氏はJ-CASTニュースの取材に対し、「(13日の)電話でのやりとりは間違いなく録音されていると思います」と答えた。
「絶対の自信がある」と筆者はいう
増田記者はJ-CASTニュースに対し、テープで電話取材を録音したことについては「ノーコメント」を貫いているが、自身がこれまで書いた鳥越氏とのやりとりについては、
「絶対の自信がありますし、これが事実です」
と述べている。そして、鳥越氏について、
「最初に取材したときは温厚に話してくださって、何も思うことはなかったのですが、今となってはその場しのぎでウソをついて、”ジャーナリスト”を名乗っていいのかなと思います」
と思いのたけを述べた。
J-CASTニュースは鳥越氏に取材を試みたが、携帯電話がつながることはなかった。そして、オーマイニュースにも取材したが、「この件に関して、発表にあること以上にコメントすることはない」と答えるだけ。一方、JANJANはオーマイニュースに「削除」を求められている増田記者の記事について、削除する意向がないことを明らかにしている。