三洋信販をプロミスが支援するとの噂
消費者金融業界は06年12月、三洋信販の顧客への過払い訴訟で資料を改ざんした事件について金融庁が同社に下した全店の業務停止(26日まで)処分を「再編待ったなしのアナウンス」と受け止めている。この直後から、武富士が200カ店の店舗閉鎖やアコムが07年3月末までに242カ店(06年9月末)から100カ店に削減するリストラ策を相次ぎ発表。07年1月10日には「ディック」などを展開する米シティ・グループの日本法人CFJが約320ある有人店舗のうち約84%を閉鎖するリストラ策を明らかにするなど、消費者金融業界は大手といえども生き残りに懸命。業務停止中の三洋信販を三井住友銀行系のプロミスが支援するとの噂が実しやかに流れてもいる。
プロミスや、三菱UFJ系のアコムのように大手銀行と組む例は、新生銀行の「シンキ」のように、中堅の消費者金融にまで降りてきている。今後、金利が上昇して資金調達コストが上がると、消費者金融の経営はなお苦しくなる。「寄らば大樹」の言葉どおり、大手銀行の傘下であればいくらかはましだろう。
しかし、収益の低下は避けられないので、メガバンク傘下の消費者金融がこのまま、ずうっと現状のままでいられる保障もない。”独立系”といわれる三洋信販やアイフル、武富士にはおのずと注目が集まるし、「大手は3社」(消費者金融業界の関係者)との見方も現実味を帯びてきた。