暴力団ビデオ「上映中止」 北九州市教委の及び腰

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公式見解が朝日で、本音が読売の記事

   「『圧力に屈した』なんてことはありません。そもそも、読売新聞が書いているような『暴追ビデオ"追放"』だとか『上映しないと決めた』といったようなことはありません。朝日新聞の記事では、私たちの言い分がよく伝わっていると思います」

   07年1月24日の朝日新聞には、こうある。

「北九州市教委は23日、『中学校や高校の教職員研修に活用する。生徒に鑑賞させるかどうかは各校の判断にまかせる』との見解を明らかにした」

   どうやら、「市教委が『生徒に見せないと決めた』ということはなく、各校で上映されるかどうかは市教委とは別の問題」というスタンスのようだ。では、読売新聞は「誤報」ということなのだろうか。関係者は、J-CASTニュースに対してこう明かす。

「どうやら、市教委のある課長さんが、うっかり読売新聞に喋っちゃったらしいんですよね。なので、市教委の『公式見解』が朝日の記事で、『本音』が読売の記事、というのが実際のところでしょう」

   では、読売新聞が書いた「本音」が出たのは、何故なのだろうか。この関係者は、こう続ける。

「やはり、工藤会が怖いのではないでしょうか。公立学校の校長先生の立場からすると、子どもの父親が組員で、クレームを言ってくる、という状況は避けたいところでしょう。『かかわりあいたくない』というのが正直なところでしょう」

   なお、ビデオの脚本書きから監督、編集までを一手に担当した県警北九州地区暴力団総合対策現地本部の藪正孝・現地統括管理官は、こう話している。

「ビデオだけを押しつける気はまったくありません。ビデオに限らず、暴力団への加入阻止や、悪影響を排除するための活動を行うにあたって、市教委には協力要請を進めていきたいと思います」

   なお、このビデオ、北九州市内の私立高校では複数の上映実績があり、生徒からは「ヤクザはかっこいいと思っていたが、全然そんなことはないとわかった」など、制作者の狙い通りの反応を得られている。今後は、行橋市など、北九州市の周辺地域での上映も計画していくという。

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