「あるある」関西テレビ 捏造だけでなく「盗用」会見

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   関西テレビの「発掘!あるある大事典Ⅱ」の納豆ダイエット番組捏造事件で、関西テレビは2007年1月20日に謝罪会見を行った。しかし、この会見で新たな疑惑が浮上した。公表された事柄は、実は「週刊朝日」が事件発覚前に取材したことを「盗用」したインチキ記者会見だった、というのだ。

謝罪会見は「スクープ報道潰し」だった

関テレ、会見も「盗用」?
関テレ、会見も「盗用」?

   今回の捏造事件の記者会見に関して、関西テレビと週刊朝日の関係について、マスコミはこう報道している。
   「関西テレビが土曜夕方という異例の時間に謝罪会見を開いたのは、『週刊朝日』が出した質問状がきっかけだった」(朝日新聞07年1月21日付)。日刊ゲンダイは07年1月23日付で「週刊誌スクープ報道潰し」という見出しで、「関テレは『週刊朝日』が発売される前に、あたかも内部調査で分かったかのように公表したのである」とした。
   しかし、「週刊朝日」の山口一臣編集長によれば、今回の記者会見はスクープ潰しのレベルでは無いらしい。

  「記者会見で公表した内容は、週刊朝日が独自に取材した内容を使ったもの。言葉を変えれば『盗んで発表した』ということ。結局は、記者会見も、番組の捏造も、構図は同じなんですよ」

と、J-CASTニュースに話す。

   例えば、番組に登場したテンプル大学教授が言ってもいないことをテロップで流したり(週刊朝日が実際に教授に取材)や、DHEA量の測定はしていないにもかかわらず架空の数値を出した、などという指摘だ。

独自の内部調査でわかったかのように公表

   「週刊朝日」は「あるある大事典」で放送された納豆ダイエット被験者の測定値や、大学教授の話の内容に疑問を持ち、07年1月12日に関西テレビに「質問状」を出した。すると、「番組は信頼できる情報・学説をもとに構成・放送しております」という回答が返ってきた。同誌は07年1月26日付で「『発掘!あるある大事典2』が絶賛した、納豆ダイエットは本当に効くの?」という記事を掲載した。さらに同誌は「捏造」を決定付ける証拠をつかみ、同18日に11項目の質問状を出した。しかし、求めた期限まで回答が無く、同20日に問い合わせたところ「記者会見することにした」という返事が帰ってきたのだという。

   一方的に記者会見を開き「スクープ潰し」をする、という関西テレビの姿勢はマスコミとしての信義にもとるが、記者会見で公表した内容は「週刊朝日」が取材し質問状に書いた内容を使った、つまり「盗用」したともいえるインチキ記者会見だったというのだ。

「週刊朝日が取材して集めた情報なのに、出所を明らかにしないで使った。情報で食っている者同士、マスコミ機関として、捏造以上に酷い事だ。検証を怠り、『ない』ものを『ある』」と放送したように、捏造の内部調査が終わらない段階で、週刊朝日がつかんだ事を、さも独自の内部調査でわかったかのように公表している。これは結局、『あるあるⅡ』の捏造と同じ構図なんですよ」
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