地場資本ディーラーに驚き
三菱自の場合、831拠点のうち連結販社つまり直営が29社295拠点、地場資本が95社536拠点と地場資本の方が多い。29社を5社に集約する再編策は、まず連結収益にじかに影響する直営販社の収益を改善しようというものだが、この思い切った策が地場資本にも影響を与えるのは間違いない。
07年度に5社に束ねる直営販社は6,644人いる社員のうち、間接部門の合理化によりセールスやメカニックの直接員の割合を80%に高める。セールス人員は維持する考えだが、保有台数の減少を受けメカニックは生産性との兼ね合いからベテランをルートセールスへ配置転換するなど、減員の可能性があるという。拠点の統廃合も進める考えだ。これらは総人員の削減を視野に入れていることを示している。
1月12日の発表まで知らされていなかった地場資本ディーラーは驚きを隠せなかった。三菱自の国内営業部門に対する不信感を示す経営者もいる。直営ディーラーに振られた大ナタは地場資本にとって他人事ではない。総市場の縮小に直面しながら収益確保のミッションを突きつけられる国内販売部門の担当者に、販社の面倒を見る余裕を求めるのは酷だ、ということは販社経営者のだれもがよく分かっている。