2006年大晦日のNHK紅白歌合戦でDJ OZMAが「全裸」に見える衣装を着たパフォーマンスを演出した問題で、人気ロックバンド氣志團のブログが「大炎上」している。コメントが殺到しているのはDJ OZMAと同一人物とされている綾小路翔のページで、07年1月12日午後時点で書き込まれたコメントの数は合計5,000を超えた。にもかかわらず、綾小路翔は「俺は俺を肯定する」と炎上など意に介さない様子だ。
炎上しているのは氣志團の公式サイトにある綾小路翔のブログ。「あけましておめでとう」と題された2007年1月1日で、綾小路は「昨年はありがとう。今年もよろしくな!おまえらにとって素敵な一年になりますように…」などと綴った。
「俺は俺を肯定する」と炎上は気にしていない様子
OZMAの「全裸」パフォーマンスで氣志團・綾小路翔のブログが大炎上
コメント欄には、最初こそ、「翔やん、あけましておめでと~」などの暖かい言葉が書き込まれたが、
「本気で昨日の紅白・・キレました」「ま、紅白であのネタをやってのける空気の読めなさ加減はすげーな」「紅白であんなパフォーマンスするなんて信じられませんちゃんと謝罪して欲しいですそして音楽活動を休止してくださいもう二度と歌わないでください」
と言った具合に、次第に前日のOZMAのパフォーマンスを批判するコメントが殺到した。さらに、同じコメントを何回も連続させたり、掲示板2ちゃんねるなどでよく見られる「アスキーアート」を書き込む「荒らし」も横行した。批判と荒らしからなるコメントは3,700を超えた。
綾小路は「炎上」を受け、07年1月7日午後8時29分にブログを更新。「念頭のご挨拶」と題されたエントリーで、
「なんだか知らないけど、盛り上がってるみたいですね。当ブログ。俺は賑やかなのが大好きだから嬉しいよ。サンキューな」
とコメントしたほか、
「モラルは大事だね。他人と共存して行く以上、共有しなくてはならない意識って必要。でも自分の気持ちは自分の気持ち。他人に強要される必要なんてどこにもない。自分自身の感受性がすべてだ。情報に流されるなんて一番愚かでしょ?ただ悲しいかな、この国の国民性的に、非常に操られやすいんだよな。でもさ世論なんて、常時誰かが作ってるものなんだよ。だからこそメディアに踊らされず、嘘と本当を見極める力が必要なんだ。ニュースも本も教科書さえも、誰かの視点。怖い時代だぜ。(中略)俺は俺を肯定する」
という意味深な発言をしている。素直にとれば、「全裸」パフォーマンスに対する批判は「操られたもの」と指摘した内容だ。
賛否両論から再び「荒らし」状態
これに対し、コメント欄では、「翔やん よく言ったぞ!今の貴方の言葉を待っていたんですよ私達は」といった励ましのコメントのほか、
「なんだろう?あんなに大好きなはずの團長が熱く語ってくれたのに、全然心に響かないのは何故だろう?読んでいることすら苦痛と不快に感じてしまうのは、私はもうキッシーズじゃないのかな?」「己の直感を信じた結果がアレじゃ高が知れてる」「翔やん、何いこじになってんの?言ってる事とやってる事が違うよ。おかしいよ!苦情があったと報じたモノは作り話だとでも言いたいの?」
といった綾小路のファンの賛否両論のコメントが書き込まれた。しかし、時間の経過とともに「節度あるコメントしよーな」といったカキコミとは裏腹に、「荒らし」状態が再び続いた。こちらのコメントは2,000に迫る勢いだ。
綾小路は07年1月10日にブログを更新。今度のエントリーには、「炎上」とは全く無関係なドライブに行った出来事などが書かれているだけだ。コメント欄には「謝罪しろ」などのコメントもあるが、その数は600程度と「大炎上」はいったん沈静化したと言えそうだ。
ブログが更新されたこの日、DJ OZMAの所属事務所と所属レコード会社・東芝EMIのスタッフはNHKを訪れて謝罪した。