「滋賀女高生スカート短い」 「遠征」盗撮横行の??

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   「滋賀県の女子高生はスカートの丈が短い」という噂がネット掲示板で流れ、県外から「遠征」した盗撮被害が相次いでいる――こんな内容の新聞記事が掲載された。だが、実際に滋賀県の関係者に話を聞いてみると、同県内の女子高生のスカート丈が本当に短いかどうかは定かではなかった。しかも、「遠征盗撮」が相次いでいる、というのも大げさだった。

   発端になったのは、2007年1月9日に産経新聞が掲載した記事。ネットで流れた「滋賀県の女子高生はスカートの丈が短い」という噂をきっかけに、同県内を走るJR東海道本線で盗撮被害が相次いでいる、という内容だ。スニーカーの表面に明けた穴にレンズを仕込み盗撮したケースや、兵庫県から約2時間半かけて滋賀まで「遠征」してきた盗撮犯のケースなどを紹介、「他府県からも盗撮犯が集まってきている」と報じている。

「滋賀県だけが短い」説を関係者は否定

関連スレッドも盛り上がりに欠けている
関連スレッドも盛り上がりに欠けている

   確かに、あるアダルト系掲示板では「滋賀県の女子高生情報」と呼ばれるスレッドが立っており、「●×高校の生徒がかわいい」といった話題などが繰り広げられているが、特に「滋賀県だけがスカート丈が短い」という話題で盛り上がっている訳でもない。その一方で、産経新聞の記事では、「沿線の一部高校では、制服のスカートをたくし上げて短くすることが流行している」などと紹介されている。実際のところ、滋賀県の高校生のスカート丈の長さはどうなのだろうか。

   滋賀県教育委員会の学校教育課では、J-CASTニュースに対して、

「いや、『短い』と言っても、滋賀県内に限らない流行みたいなものがあって、短くなっているんじゃないですか?」

   と、「滋賀県だけが短い」説を否定する。
   滋賀県警鉄道警察隊副隊長の寺田繁さんも、同様の見解だ。

「校則で定められた通りのスカート丈の人もいますし、短すぎて目のやり場に困る人も中にはいます。個人差がありますし、一概には言えないですね」

県外から「遠征」してくる犯人はほとんどいない

   さらに、寺田さんによると、県内で1年に摘発される盗撮・痴漢事件20~25件のうち、県外から「遠征」してくる犯人はほとんどいないという。この記事をきっかけに2ちゃんねるに立てられたスレッドも、盛り上がりに欠けている状況だ。どうやら、「他府県から盗撮犯が集まってきている」という報道は、「ネット上の書き込みが、コアな少数の『盗撮マニア』を引きつけただけ」、というあたりが真相のようだ。

   そうは言っても、盗撮の被害が実際に起こっているのは紛れもない事実。しかも、「被害者は自分が盗撮されていることに気づかないので、尾行していた捜査員が盗撮犯を逮捕した時点で、(被害者が)初めて盗撮の事実に気づく」ということもしばしばなのだという。盗撮被害に遭わない手だてについては、このように話している。

「スカートの丈の長さなんて、流行によって変わってくるものです。ひょっとしたら、あと数年したら、『長いのが流行り』ということもあるかも知れない。関係機関を通じて学校には注意喚起をしていますが、結局は『各自でスカート丈が短すぎないか気をつける』といったところになりますよね」(県警鉄道警察隊)
「学校ごとに『常識的な身なりにするように』と指導するように伝えてあります。一昔前みたいに『物差しでスカート丈を測る』のような厳しい指導はできませんが…」(県教育委員会学校教育課)
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