ニュースを発信する時には、企業やお役所への取材が欠かせません。J-CASTニュースも例外ではなく、様々な広報窓口にコンタクトをした上で記事を書いています。そこで、年末企画「記者座談会」の第3回目では、「広報対応のいい企業、悪い企業」について話し合ってみました。
2006年を振り返る J-CASTニュース記者座談会 vol.3
衆議院の広報対応はひどかった…
A: 広報対応が悪くて印象に残った、という会社はどこだろう?
D: グーグルですね。何度電話しても留守、ほかのセクションに伝言してもらっても、音沙汰なし、だった。
C: Dさんが取材したときは、「JINビジネスニュース」という無名の媒体だったから、シカトされたのかも知れないですね。
B: 「J-CASTニュース」と名乗って取材した時は、答えてもらえましたよ。
A: 媒体を選んでいる、ということみたいだね。ミクシィもひどい、って言うね。
D: 本当にひどいですね。メールをすると、返事は返ってくるんですが、担当者の名前が書いてないんです。「FAXするので、担当者の名前を教えてください」って言っても、教えてもらえない。
「書いちゃダメ」なんていっちゃう新聞幹部
C: 電話で問い合わせると、「メールで送って下さい」と言われる。「いつお戻りですか」と聞いても、「外出していたりして、いつ戻ってくるかは分からないので、メールして下さい」の1点張り。それでメールを出しても返ってこないことがあったり。どうしようもないね。
A: 何を考えてるんだろうね?
C: 単なる、広報業務の経験不足じゃないですかね。ヤフーは、メールで問い合わせると、結構早く返信がある。楽天は、昔から、あんまりコメントが取れない印象がある。一般的に、古い会社は、だいたいしっかりしてますね。IT企業は若い会社がほどんどで、ダメなのはあたりまえといえば、そうなんだけど。
A: 大手マスコミの広報対応もひどい、って言うよね。
C: 毎日新聞の「ぶち切れ大分支局長」がいました。コメントを求めた西部本社の幹部が「本人（大分支局長）が書いて欲しくないって言ってるんなら、書いちゃダメでしょ」。これが、ネット上で失笑を買っています。「取材対象が書いて欲しくないことを書きまくってるマスコミが言うことじゃないだろ」って。
最初は普通に話をしてくれていましたが、細かい話を聞いていくうちに「あなた方はネット媒体だから、私の敵のようなものだ」と、敵意をむき出しに。しまいには「酒が入っているから…」と弁解してみたり、「あなた、ぺーぺーでしょ」って言ってました。
A: マスコミ人はプロだから、酒が入っていることを言い訳にするのはおかしいよね。
C: 日経新聞西部支社の「夜討ち朝駆けの際に、記者がマンションの駐車場に閉じこめられた」というネタも面白かったですよね。マンションに、日経の謝罪文が張られている、という情報を得たのがきっかけなのですが、西部支社に謝罪文のコピーをFAXしたところ、「これ、どこで手に入れたんですか?!」という感じでうろたえた様子のデスクから「担当者とはきちんと連絡が付きません」という連絡があったのですが、結局は東京の社長室からコメントが来た。
B: 共同通信は、ウェブですぐ見つかる番号が「代表番号」ではなくて「番号案内をする場所」という位置づけになっていて、担当部署に電話をつないでくれない。
衆議院はむちゃくちゃな対応
C: テレビだと、日テレは、なかなか答えてくれないですね。
D: TBSは、答えてはくれるが、ピントが合っていない答えが返ってくることがあります。
B: その一方で、NHKの対応は、非常に丁寧で良いですね。
A: 国会関係はどうなの。
B: 衆議院はむちゃくちゃでした。FAXしたら、「いつ取材にお答えできるかわからない」と言うので、「回答の用意が出来たら電話をくれるのか」と聞いたら、「マスコミには順番があるので」「うちの方針なので」という、全く訳の分からない理由で拒否されました。
A: そのほか芸能界は?
D: 藤原紀香の事務所にインタビューを申し込もうとしたら、キレられました。「ブログで『嘘はついていない』と主張していることの真意について聞きたい」と言ったら、まずは「趣旨が分からない」。しまいには「言語道断」とキレられて、「ガッチャーン!」って電話切られました。都合が悪い独占取材は受けない、ということなんでしょうかね。
A: 芸能界は、みんなそう。宣伝してもらいたいときだけ、ニコニコ。出てくるのは、せいぜい映画の封切り前とか、テレビドラマのスタート前、とか。ところで、最近では、電話番号を公開していない会社が多いよね。
C: ウェブ見ても載ってないことが結構ありますね。それと、代表電話にかけても、広報にとりつがないとか。クレーマーとかを気にしてるのだろうけど。ひどいのはメールアドレスの記載もないのもある。
A: これは問題だ。企業に文句言いたい、一般のお客だって困る。新年のネタにしようか（笑い）。