「きっこのブログ」の正体 書かなかった部分

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2006年を振り返る J-CASTニュース記者座談会 vol.1

   年末年始企画として、J-CASTニュースの1年間を振り返る「記者座談会」を3回に分けてお送りします。第1回目は、既存マスコミを超える特ダネを連発したことで注目を集めた人気ブログ「きっこのブログ」。何度か取り上げ、サイトを盛り上げてくれました。

A: J-CASTニュースのコメントランキングやアクセスランキングを見てると、2006年の初めで盛り上がったのは「きっこ」の話題だったね。一番最初に当サイトに登場したのが、1月24日。当時、きっこは「新聞社をしのぐ特ダネを出す」というので有名になっていた。

B: ヒューザーの小嶋進社長の黒幕(「総合経営研究所」の内河健氏)の存在を最初に明らかにしたのも「きっこ」でしたよね。

日記から削除された部分が話題を呼んだ
日記から削除された部分が話題を呼んだ

C: そのほか、色々特ダネを書いている。ホリエモンのときも、大変な話題になった。その流れで、「ブログ・ジャーナリズム」という言葉も出てきた。ブロガーが、既存のマスコミを超えるんじゃないか。評論家の中には、こんなことを言って持ち上げていたやつもいた。

D: そうですね。それで、「きっこって何者だ」っていう記事をうちでも書いたんですよね。

A: で、きっこの正体は何だと思う?

D: あてにならないけど、クラブのママ、という話もありますね。クラブに集まっている新左翼や、テレビにも良く出ている右派の評論家の一団がチームを組んで執筆している、というんだ。憶測はいろいろあるが、あの文章量には驚くよね。もし1人で全部書いているとしたら、賞をあげたいくらい。

B: 僕がきっこを知ったのは、アイドルグループ「NEWS」のメンバーが未成年なのに、フジテレビ・菊間アナウンサーと飲酒していた問題で、「週刊誌はみんなウソ」と暴露した時。

C: スタイリストと自分でいっている。だから、芸能界の裏情報に詳しい、という見立てもできるよね。

A: 確かに芸能ネタは多いよね。でも、芸能ネタから耐震偽装まで、一人で全部カバーできるはずがない。 どんだけ優秀な記者だって、あんな活躍は無理。 J-CASTニュースにスカウトしてみるか(笑い)。直接やりとりした記者としてはどう?

B: 返信されたメールからすると、女っぽい文体でしたね。ブログの文体と似てた、と言えば似てたも知れないです。

C: でもそれは、「J-CASTニュース」として、ある程度の知名度が出た状態で取材をしたから。以前「JINビジネスニュース」という名前でやってたころに取材したけど、返信のメールは、すごく男っぽい文体だった。スタイリストとして書いている文章と、他の文章がまったく違うときがある。「これはどう見ても女の文章じゃない」という感じがした。

D: でも、本まで出しておいて、どうして、かたくなに姿を現そうとしないんでしょうかね?

C: 2月に取材した時は、「命を狙われています」みたいなことを書いてましたね。知名度が増した今では、もっと危ないかも知れないですね。

D: ただ、耐震偽装以降は、あんまりヒットないですよね。

B: なんか、アラが目立ちますよね、ライブドアの広報だった乙部綾子さんが大金持ってフィリピンに行った、って書いてたこととか。 沖縄で謎の死を遂げた野口英昭さんの記事についても、結局ははっきりしないし、乙部さんの件もウソだったようだし。ホリエモン以降不発だよね。それに、2枚舌的なところがありますよね。ものすごく正義感を見せるような書き込みをしたと思えば、ファクトの誤りを指摘された時などは「自分が個人的にやってるからいいでしょ」と開き直る。

A: あのくらいのメジャーなブログになると、もう「個人的に云々」とは言っていられないはず。非難されたくないのであれば、あんな踏み込んだ偉そうなことは言わなければ良いのに。社会を斜め下にみているような感じもありますよね。

B: 名誉棄損で訴えられたら負けるよな。他にも危険な事例があったよね。

C: 秋篠宮紀子様のご出産のことを「『出産茶番劇』に、あたしは、開いた口から水子の霊が出てきちゃうよ」って書いたのは、相当やばかったですよね。すぐに削除したのは、自分でも「筆が滑った」って思ってるんじゃないの?

D: 影響力を持つブロガーとしてやっていくのか、素人ブロガーとしてやっていくのか、その境界線が曖昧になっている気がする。ただ批判するだけで許される、という状況じゃない。

A: そういえば、「きっこの悪口ばっかり書く記者」としてJ-CAST記者が「日記」の中で名指しをされたりもした。

B: いやぁ、書いていただいて光栄です。(笑)

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