ソフトバンク広告戦略 反発かっても懲りない体質

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   ソフトバンクモバイルの広告戦略が裏目に出ている。公正取引委員会には2006年12月12日に、景品表示法違反(有利誤認)のおそれで「警告」され、11日から放送されていたテレビCMについては、「いじめを助長する」などの理由で抗議が殺到した。しかし、こうした広告戦略がいくら反発を買っても「奇策」はまだまだ続きそうなのだ。

   「通話料、メール代0円」――大々的なキャンペーンを仕掛けたソフトバンクモバイルだったが、この「0円」広告が公正取引委員会から「警告」を受けた。対象になったのは、新聞広告とテレビCMで、いずれも「¥0」、「通話料、メール代0円」と大きく表示した点で、公取委は「あたかも、ソフトバンクモバイルの携帯電話を利用するすべての場合において、通話料金及びメール料金が無料となるかのように表示している」と指摘された。同社は「警告」に先立って、携帯各社や消費者からの反発が強まっていた06年11月2日に文字の大きさを変更するなど表示方法の訂正に追い込まれた。

いじめにつながるという指摘が大半

ソフトバンクモバイル「0円」広告の次は何だ?
ソフトバンクモバイル「0円」広告の次は何だ?

   しかし、広告で「反発」を買ったのはこれだけではない。
   同社が、06年12月11日~24日に放送していた「ゴールドプラン」のテレビCMに批判が殺到。日本広告審査機構(JARO)には、このCMだけで放送開始からの1週間で250件以上の苦情が寄せられたという。そのCMは、4人の女子学生が、

「じゃ試合の件は電話して、9時までに」「うん携帯からかけるね、9時までに」「キミちゃんにも電話するね」「あ~いいよ、私にかけるとお金かかるし」「そっか、ソフトバンクじゃないんだ」「ごめん」「いいよ、キミちゃんが悪いんじゃないんだし」「気にしないで」

   というやり取りをするというもので、JAROの関係者は寄せられた苦情が「『いじめにつながる』との指摘が大半だった」と明かした。「いじめ」と受け取らなくても、「なんか感じが悪い」という視聴者は多かった。

    また、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」にはCM放送中の06年12月15日に、このCM映像のあとに「本当に友達ですか?」「友達はお金じゃない」と全面に表示した動画が投稿され、12月25日までに閲覧数は27万8,000を超えた。皮肉なことに、「悪評」の高さが閲覧数を急増させたかたちだ。

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