「卑劣な行為」と断定、アルバイトを解雇
そんな中、日記が掲載されてから約18時間後の12月21日17時48分、「お客様へご報告とお詫び」と題した文章が掲載された。文章の最後には、カラオケチェーンを運営する会社の部長の名前が記されている。その文章によると、同日正午ごろ、会社に苦情が寄せられ、
「その後すぐに本人を捜し、先程連絡を取る事ができました。その結果、本人自ら書き込みの事実を認めるに至りました」
と、事実確認を行ったことを明らかにした上で、
「文章中に一部芸能関係の方のお名前も書かれてございましたが、当店ではご本人様の確認等は出来ておりません。お客様のプライバシーをお守りする事は店舗といたしまして大変大切な事と考えます」
と、日記に登場していた人物が石川さんと吉澤さんなのかどうかについての確認を避けている。そして、ネット上でくすぶっていた「祭り」の兆候を吹き飛ばしたのが、以下の部分だ。
「当店では現在新規アルバイトスタッフ採用の際には研修と共に当然の事ではございますが店舗内にて見聞きしたお客様の情報等は外部で一切公表しない様充分注意をいたし、採用の際に書面上にてもその確認を行い全アルバイトスタッフに署名させております。しかしながら今回の該当者の卑劣な行為はその全ての教えに背くものでございます。当社の社内ルールに基づきまして、該当するアルバイトスタッフを本日付にて解雇処分といたしました」
バイトに機密保持契約をさせている上に、「不祥事の連絡を受ける→調査→処分決定→発表」という一連の手続きを6時間で済ませた迅速な対応に、騒ぎが起こっていたスレッドでは、こんな書き込みが続出した。
「おお、なんか敬意を表したくなるほどの対応の早さだな・・ なんでこんなに対応が早いの?逆にちょっと恐いくらいだぞ・・ 発覚から数時間後に解雇とはすげぇぇぇぇぇぇぇ」
「現状を素早く鎮圧化させるには完璧な文章だ」
会社側のコメントの約2時間後に、Aさんも、ミクシィ日記を更新、
「今回の事は、まったく確認および断定のできていない状況でした。それを面白おかしくしたいがために、さも確認したかのようにMIXIという公の場で実名にて書いてしまいました」
などと「客が誰なのかは分からない」という点ではカラオケ店側と足並みをそろえた上で、自分の書き込みを詫びる旨を書いている(この日記を更新してまもなく、Aさんはミクシィを退会している)。
Aさんは騒ぎを鎮火させることはできなかったが、この会社の今回の対応は、今後の「炎上騒動」を鎮火させるための良いお手本になりそうだ。