増税を最小限にする政策に財務省側が反発?
「官邸主導」として始まった「本間体制」だが、官邸側の反応はというと、塩崎恭久官房長官が12月18日の記者会見で、宿舎の入居自体については
「経済財政諮問会議の民間議員として入居したので、ルール上は問題ない」
とした上で、愛人問題については
「プライバシーはプライバシーで、それ以上は言うつもりはない」
と突き放した。それでも、
「税のあり方を議論する場の代表としてどうなのか、本人が考えることだ。実態を本人に説明してもらうことが大事」
と、説明責任を果たすことを求めた。
そんな中、「週刊現代」12月30日号(首都圏では12月18日発売)では「安倍晋三内閣を倒せ! “平成の陸軍” 財務省のクーデターが始まった」という記事を掲載している。記事では、関係者の証言を複数引用し、増税による財政再建政策を目指す財務省に対して、本間氏が増税を最小限に抑えようとする「上げ潮政策」を取ろうとしたことに財務省側が反発、スキャンダルをリークした、などと報じている。さらに、「国民不在で自らの利権のために倒閣すら画策する財務省こそ、『平成の陸軍』と呼ぶにふさわしい」と断じている。
確かに、スキャンダルの発端になった「週刊ポスト」では「(本間氏の官舎の)同居人として、本妻である本間夫人の名前が届出されています」という証言が紹介されているが、このソースは「財務省高官」とされている。財務省の複数の関係者が週刊ポストに情報をリークし、スキャンダルを暴かせた可能性はありそうだ。「週刊現代」が主張する「財務省によるクーデター説」も、あながち荒唐無稽とは言えない。
また、同日、テレビ朝日のワイドショー「スーパーモーニング」が本間の釈明会見後に本間氏の本妻に直撃取材した様子が放送された。基本的には「週刊ポスト」が報じた内容と同じなのだが、会見で「離婚について基本的な合意が成立した」との本間氏の発言については、このように反論している。
「いえ、まだ今まで(離婚協議は)全然(やっていない状態)だったので、それで私、(弁護士の)先生のところにお願いに行きました」
本間氏の嘘が改めて明らかになった形で、本間氏の立場はさらに苦しくなりそうだ。