「3利源」を公表した大手の中で唯一、逆ざやが増える
一方、利益の内訳を示す「3利源」を公表した大手の中で唯一、逆ざやが増えたことも深刻だ。他の生保は日銀のゼロ金利政策の解除に伴う金利上昇の恩恵で逆ざやが減少しており、最終的に基礎利益が増えた。高金利を前提にしたバブル期の契約で抱えた「逆ざや」が解消しつつあるためだが、朝日生命は利回りの高い外債建ての運用をやめ、日本の国債を中心に扱った結果、かえって逆ざやが増え、大幅な減益につながった。
これに対し、ソニー生命は、男性社員が徹底的に顧客の相談に応じるコンサルティング販売で、保険料等収入を着実に伸ばしている。既存契約の解約や保険料の支払いをやめる解約失効率も低水準を維持。このままのペースでいけば、保険料等収入で朝日生命を06年度末に逆転する可能性もあり、朝日生命は尻に火がついた格好だ。