ひかり電話のトラブル 迂回路なく「また起こる」の指摘

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相次ぐ障害発生、もはや信頼失墜は免れられない

   ただ、NTT西では、障害発生後の5日間でいつもの3倍近い約3,600件がひかり電話を解約した。ビジネスの基本である電話で、長時間つながりにくい状況が発生した影響は小さくない。さらには、06年12月にNTT東で再び障害が発生しており、もはや信頼失墜は免れられない状態だ。

   ひかり電話はいったんトラブルがあると、ネットワークに迂回路がなく被害が広がりやすいという。IP電話サービスは、NTTだけでなくこれまで各社から提供されてきたが、トラブル時は従来の電話回線につないで通話を確保していた。ひかり電話ではそれができなかったわけで、「別ルートの構築は二重投資になるから難しく、トラブルはまた起きる」と(前述の通信会社幹部)と懸念されている。

   NTT東西は2010年までに全世帯の約半数にあたる3,000万世帯に光ファイバーを敷設する計画で、ひかり電話はその達成を牽引する役割を担う。光ファイバーの敷設は、電話網をすべてIPベースの通信網に作り替える「NGN」構想の前提だ。より高品質なIP電話やテレビ電話、ハイビジョン級の映像配信など、IPベースであらゆるコンテンツをやり取りする壮大な計画なのだが、その手前の、通信の基本である電話サービスのIP化で信頼感が揺らいでいる。

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