2ヶ月以内に改善しないと運行停止処分
ところが、そうは問屋がおろさなかった。06年11月25日付けで関東運輸局から銚電に鉄道事業の改善命令が出されたのだ。まくら木の腐食や折損、路盤内への沈下に加え、列車の通過中に遮断機が開くなど踏切の不具合などが見つかったのだ。2ヶ月以内の改善がなされなければ運行停止処分が下る。その改善費用は「まだ試算の段階だが、相当な額になる」と銚電では話し、数千万円以上の額が予想されている。そして、
「もう、自力再建は無理だ」
と落胆している。
金融機関からの借り入れはできない。銚子電鉄の内山健治郎前社長(62)が横領の容疑で06年8月29日に逮捕された影響からだ。
「銚電は地元企業ですし、市民のコンセンサスを得られなければ大きな動きはできませんし、今後は地元が中心になって立て直しができればいいのですが…。とにかく2ヵ月後には改善を終了しなければなりません。もう時間がないのです」
悲鳴に近い声だった。