次世代TVゲーム機№1の呼び声高い任天堂「Wii」が2006年12月2日に国内で発売されるが、先行発売されたアメリカで、思わぬ「欠陥」が指摘され、今後の売り上げに響くのではないかと囁かれている。ゲームに熱中して激しく動かすと、リモコンが手からすっぽ抜け、テレビを直撃、壊してしまうなどといったトラブルで、ネット上にはこうした「事故」の映像がアップされている。
手からリモコンが「スッポ抜け」てしまう
YouTubeには、ストラップが切れた瞬間の動画もアップロードされている
「Wii」はアメリカで06年11月19日に先行発売され、売り切れる店舗が続出する大人気になっている。従来のTVゲーム機にはなかった縦長リモコンが最大の特徴で、これをテニスのラケット、ゴルフのクラブ、ボクシンググローブなどに見立て、プレイすることができる。しかし、ゲームに夢中になり激しく動いたり、手に汗をかいたりすると、手からリモコンが「スッポ抜け」てしまうというのだ。
ネット上にはこうした「事故」の映像や写真が数多くアップされている。「YouTube」には、テニスゲームをしていた男性のリモコンのストラップが切れ、リモコンが手から飛び出して、壁に激突する映像が出ていたりする。また、他のホームページには、リモコンがテレビや窓ガラス、電灯を直撃し破壊。手から血を流している写真が掲載されている。「フライデー」の06年12月15日号でもこれを記事にし、ボクシングゲームをして手に汗をかき、「スッポ抜け」たという米国の20代男性のコメントが載っている。
「もし人に当たっていたらと思うとゾッとします。滑り止めもなく、ストラップの強度も足りないリモコンは欠陥商品だとしか思えません」
「欠陥が『Wii』のリモコンにあると認定されれば、任天堂に巨額の損害賠償が課せられる可能性さえある」と書いている。
「事故」はあくまでもユーザーの不注意のため
「Wii」は本当に大丈夫なのか?
J-CASTニュースが任天堂に取材すると、同社広報は、
「リモコンを手から離して遊ぶゲームは存在しませんし、そもそも、手から離してもらっては困るんです。そのためストラップを必ず装着してもらうようにしているわけです。リモコンの扱い方については、ゲーム機を立ち上げたときに、注意を喚起させる説明が、TV画面に必ず流れるようになっています」
と、アメリカで起きたとされる「事故」はあくまでもユーザーの不注意のためと説明した。ストラップが切れることがあるという点では、
「ストラップの耐久試験は十分に行い、安全を確認しています。仮に切れたとするなら(異常なほど)グルグル振り回したとか、特殊な使い方をした以外に考えられません」
と「欠陥」という見方を否定している。