レクサスのエンブレムがネットオークションなどで人気だ。トヨタ自動車と似た外観を持ったモデルが多いレクサス、いっそトヨタのクルマをエンブレムだけでもレクサスに代えて高級輸入車っぽく乗りたい――そんな心理の表れなのだろうか。「レクサス仕様」のトヨタ車は意外に多いようだ。素人目にはレクサスブランドの車にしか見えないのには、理由があった。
「定番のエンブレム交換を行った。今回も10系に引き続きgoldタイプ。購入はアメリカのネットショップAUTONETから」
あるブログでは詳細に、トヨタ車を「レクサス仕様」にする手順が写真つきで解説されている。
外観が似通っている車がカスタマイズしやすい
レクサスのエンブレム。これで「レクサス仕様」にする人続出
なんとも、トヨタのフロントエンブレムは固定ネジを外して取替え、リアエンブレムはタコ糸などで接着テープを外してレクサスエンブレムに取り替えるようだ。完成した「レクサス仕様」のトヨタ車は、素人目にはレクサスブランドの車にしか見えない。
このように、いまやトヨタ車を「レクサス仕様」にしてしまうケースは少なくないようだ。
レクサスは、いわずと知れたトヨタ自動車の高級車。価格は500~800万円のものが平均的だ。一方で、「レクサスLS」はセルシオの後継車種、「SC」はソアラの後継車種、「RX」は日本ではハリアー、などなど、トヨタ車の後継車種や同モデルのものがレクサスに多いのが特徴だ。つまり、外観がかなり似通っているためにカスタマイズしやすいという訳だ。
なかでも、「レクサス仕様」で最も大事なのは「L」の字がデザインされた、レクサスのエンブレム。ネットオークションではレクサスエンブレムの人気はかなり高い。
ヤフーオークションでは、数あるエンブレムのなかで、レクサスの人気が高い。入札された40件中10前後がレクサスで、入札数もレクサスが多い。なかでも、「純正エンブレムセット」というものが人気で、「純正」とは、レクサス車に実際に着けられるエンブレムと同じもののことだ。
アメリカのディーラー経由で来るものが多い
クルマ用品店でもエンブレムは売っている。大手チェーンのオートバックスの神奈川県内の店舗では、レクサスのエンブレムが販売されていた。こちらでは「純正」ではない「汎用タイプ」のエンブレムがあり、フロントのレクサスエンブレムはLサイズで8,400円、Sサイズで6,300円で販売されていた。「LEXUS」という文字のエンブレムは純正モデルも取り揃えている。
では、純正モデルはどういった経路で入手されているのだろうか。純正モデルを扱うカスタマイズの専門店ビバリーオートの担当者は、「アメリカのディーラー経由で来るものが多い」という。ここでは、エンブレムに限らず、レクサスのフロアマット、ホイールのキャップなどが販売されている。「(レクサスのなかでの人気は)ハリアーが一番ですかね」と担当者。つまり、トヨタ車のハリアーを「レクサスRX仕様」にカスタムする人が多いようだ。
もちろんレクサスエンブレムはレクサスの正規店では販売してない。J-CASTニュースがレクサス店舗に問い合わせると、
「申し訳ありませんが、レクサスのオーナー様にしか、お出しすることはできません」
と丁重に断られた。