中国や米国の子供がいじめに遭い、自殺した例はない
ソフトブレーンの会長を務めた宋文洲さんは、自身のネット上のコラムのなかで、さらに別の見方を示している。まず、
「中国や米国の子供がいじめに遭い、自ら幼い命を絶ったという例を僕は聞いたことはありません」
と、いじめと自殺は直接結びつくものではないことを指摘する。その上で、岐阜で自殺した少女の遺書に「もう何もかもがんばることに疲れました」と書かれていたことを挙げ、いじめが自殺に繋がってしまう理由を「日本は過剰に『頑張ること』を強いるからです」と、逃げ場を用意しない日本の風土にあるのではないか、と分析している。
そんな中、11月7日の毎日新聞では、NPOが行ったアンケート結果として「『いじめる方が悪い』と考える子どもが中学、高校で半数にも満たない」などと報じている。このアンケートによると、「いじめをなくせるか」との問いに「はい」と答えた割合は学年が上がるほど少なくなっているほか、「いじめられても仕方のない人はいるか」という問いに「はい」と答えた割合が中学と高校では約6割にのぼるなど、いじめに対する慣れやあきらめが広がっている様子を伝えている。