「これまでのツボにも効果」と専門家
会議に出席した筑波技術大学の形井秀一教授(針灸学)に話を聞くと、
「ツボ治療は2,000年前から伝えられ、広がっていくうちに各地でさまざまな影響を受けてその位置や名称にずれが生じてきました。今回決まった統一基準はそれを標準化して、位置を示したものです。臨床学や生理学的な比較はしていません」
という。
つまり、ツボの位置を国際統一したからといって、これまで押していたツボの一部には効果がなかったというわけではない。
「現場の鍼灸師がツボの位置を覚え直さねばならないというようなこともありません。これまでのツボにも効果があることは、施術している鍼灸師がわかっています」
位置の国際基準が統一されたことの重要性については、
「座標が整ったということ。医学的な研究における国際比較、臨床比較がやりやすくなります。ようやくスタートラインに立ったといったところでしょう」
と、形井教授は語った。