ソフトバンクモバイルが相次いで発表した新料金制度やシステム障害で、携帯電話をめぐる混乱が続く中、孫正義社長が「ネット上の批判をきっかけに料金プランの変更を決断」という報道が飛び出した。確かめてみると、孫社長は実は「2ちゃんねらー」だったことが明らかになった。
2006年10月28日と29日に、ソフトバンクの番号ポータビリティー(MNP)の契約変更を受け付けるシステムで障害が発生し、翌30日には、このトラブルを伝える多くの記事が各紙面を飾った。その中でも、「次々と発表される新料金プランが、準備不足を招き、今回のシステム障害の一因となったのではないか」と指摘する報道が相次いだ。
「ネット上の声には常に耳を」
孫社長は「2ちゃんねる」も参考にする
日本経済新聞は「料金プランが次々に発表される」経緯について、他紙とは違った切り口で、こう報じている。
「ソフトバンクが通話と字数制限のあるショートメールの定額制を柱とする新料金メニューを発表したのは、番号継続制が始まる前日である23日の夕刻。だが、『通話・メールが無料』という看板を掲げながらショートメールに限定したことについて、ネット上で批判が急増した。『通常メールも無料にする』。批判を受けた孫正義社長は24日午前、急きょ追加発表を決断」
ネット上の批判をきっかけに、事業の根幹とも言える料金制度の変更を即断するというのは、異例のことだ。にわかには信じがたいこのエピソードに、J-CASTニュースではソフトバンクモバイル広報部に確認取材を試みた。そうすると、
「ええ、社長自身、ネットは多数見ています」
との答え。さらに、
「2ちゃんねるも良く見ています。ネット上の声には、常に耳を傾けています」
と、孫社長が「2ちゃんねらー」であることを明かした。さらに、「この(日経の)記事の内容について、特に間違いはありませんか」という問いには「特に間違いはありません」と答え、意志決定の際にネット上の書き込みを参考にしていることを認めた。